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CKD患者の鉄欠乏は死亡リスクを上昇させる

こんにちは、今回は慢性腎臓病(CKD)に関する話題です。鉄欠乏は血栓症のリスクを上昇させる可能性がありますがCKDにおいては鉄欠乏により死亡リスクが増加するといった内容です。さらに、このリスクは貧血の有無とは関係しないそうです。そのため貧血を伴わないCKDの患者さんにも鉄欠乏の有無を確認し、鉄欠乏を認めた際には適切に治療を行う必要がありそうです。

Serum Biomarkers of Iron Stores Are Associated with Increased Risk of All-Cause Mortality and Cardiovascular Events in Nondialysis CKD Patients, with or without Anemia.
Guedes M, et al.  J Am Soc Nephrol. 2021 Jul. 

 非透析慢性腎臓病(CKD)患者5145例(貧血の有無を問わず)を対象に、鉄貯蔵量の血清バイオマーカーと全死因死亡および主要有害心血管イベント(MACE)リスクとの関連を検討した。
 その結果、トランスフェリン飽和度(TSAT)26-35%と比較して、TSAT 15%以下で全死因死亡およびMACEの調整後リスクが最も高かった。スプライン解析で、全死因死亡およびMACEのリスクはTSAT 40%で最も低いことが示された。TSAT 46%以上で全死因死亡リスクが上昇したが、MACEリスクは上昇しなかった。ヘモグロビン値で調整後も効果推定値は同等だった。フェリチンについては、300ng/mL以上で全死因死亡リスクが上昇したことを除いて、方向性のある関連は認められなかった。