こんにちは、酒は百薬の長という言葉がありますが、飲み過ぎは健康障害を来します。今回の文献ではアルコール非摂取と比べ、1日10g未満(ビールで250ml未満、日本酒で0.5合未満)の飲酒で死亡リスクが低下し、1日20g以上(ビールで500ml以上、日本酒で1合以上)の飲酒で死亡リスクが上昇すると報告しています。飲酒は出来るだけ少なめの摂取が健康には良さそうです。
心血管疾患の危険因子を調査するMORGAM(MOnica Risk, Genetics, Archiving and Monograph)プロジェクトの参加者14万2960人を対象に、アルコール摂取量と全死亡リスクおよび原因別死亡リスクの関連を人口ベースの多施設共同前向き観察研究で検討。平均アルコール摂取量は、食物摂取頻度調査により推計した。
その結果、生涯非飲酒者と比較すると、アルコール摂取量1日10g未満で全死亡リスクが平均11%低下し、1日20g以上で全死亡リスクが13%上昇した。心血管死でもほぼ同じ結果が示された。がんでは、1日10gまでのアルコール摂取に死亡リスクとの関連は認められなかったが、1日20g以上で死亡リスクが22%上昇した。