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リラグルチドで高心血管リスク肥満患者の内臓脂肪減

こんにちは、本日も糖尿病治療薬のGLP1受容体作動薬についての話題です。欧米ではリラグルチドは抗肥満薬としても使用される薬剤です(日本では糖尿病治療に対してのみ保険適応があります)。リラグルチドは食欲を抑制する作用もありますが今回の文献では内臓脂肪を有意に減少させる効果について報告しています。内臓脂肪の増加は生活習慣病の出発点ともなる状態であるため、GLP1受容体作動薬はメタボリック症候群のある糖尿病の方の治療薬として早期から使用するのに適していると思われます。

Effects of liraglutide on visceral and ectopic fat in adults with overweight and obesity at high cardiovascular risk: a randomised, double-blind, placebo-controlled, clinical trial.
Neeland IJ, et al. Lancet Diabetes Endocrinol. 2021 Aug 3. 


 2型糖尿病がなく、心血管疾患リスクが高い地域居住の過体重または肥満の成人128例(平均年齢50.2歳、平均BMI値37.7、女性92%、黒人37%、ヒスパニック系24%)を対象に、生活習慣介入(食事+運動)とリラグルチド3.0mg 1日1回皮下投与併用による体脂肪分布への効果を無作為化プラセボ対照第IV相試験で検討した。
 その結果、中央値36.2週時のMRIで評価した内臓脂肪組織(VAT)の平均変化率は、リラグルチド群-12.49%、プラセボ群-1.63%だった(推定治療差-10.86%、95%CI -6.97--14.75、P<0.0001)。最も報告頻度の高い有害事象は消化管関連(リラグルチド群47% vs. プラセボ群13%)、上気道感染症(11% vs. 15%)だった。