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世界の脳卒中発症率、20年で大幅増加

こんにちは、脳梗塞や脳出血などの脳卒中は手足の麻痺や呂律が回りにくいなどの後遺症が残ることがあり一旦発症すると生活の質の低下をもたらす疾患です。原因として高血圧や糖尿病、喫煙などがあげられます。今回の文献ではこうした脳卒中が世界で大幅に増加しているという内容です。

GBD 2019 Stroke Collaborators. Global, regional, and national burden of stroke and its risk factors, 1990-2019: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2019. Lancet Neurol. 2021 Sep 3. 

 世界の疾病負担研究(GBD)2019のデータの系統的解析を実施し、1990-2019年の204の国と地域の脳卒中の発症率、有病率、死亡率、障害調整生存年(DALY)、19の危険因子に関連するDALYの人口寄与割合を算出した。
 その結果、1990-2019年に脳卒中の発症者、有病者、死亡者、DALYの絶対数はそれぞれ70.0%、85.0%、43.0%、32.0%増加し、年齢標準化率はそれぞれ17.0%、6.0%、36.0%、36.0%減少した。70歳未満では、有病率が22.0%、発症率が15.0%増加した。低所得国は高所得国に比べて、2019年の年齢標準化された脳卒中関連死亡率が3.6倍、DALY率が3.7倍高かった。
 2019年の脳卒中の5大危険因子は、収縮期血圧高値(7960万DALYまたは脳卒中によるDALYの55.5%に寄与)、BMI高値(3490万DALY、同24.3%)、空腹時血糖値高値(2890万DALY、同20.2%)、大気粒子状物質汚染(2870万DALY、同20.1%)、喫煙(2530万DALY、同17.6%)だった。