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ワクチン追加接種で感染率が大幅低下

こんにちは、今回の文献はコロナワクチンに関する話題です。追加接種の関する報道をよく耳にしますが、本文献では追加接種によってコロナの感染率が大幅に低下するといった内容です。

Bar-On YM, et al. Protection against Covid-19 by BNT162b2 Booster across Age Groups. N Engl J Med. 2021 Dec 8. Online ahead of print.

 イスラエル保健省のデータベースを用いて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するメッセンジャーRNAワクチンBNT162b2(ファイザー社/ビオンテック社製)の追加(ブースター)接種の効果を幅広い年齢層で評価した。

 2021年7月30日から10月10日までのデータを抽出し、5カ月以上前にBNT162b2を2回接種した16歳以上の国民469万6865例のデータを対象とした。12日以上前に追加接種を受けた人と追加接種を受けなかった人のCOVID-19感染率を比較した。副次解析で、追加接種群と追加接種後初期群(3-7日以内)の感染率も比較した。

 その結果、追加接種群の感染率が非追加接種群よりも約10倍低く、追加接種群の感染率が追加接種後初期群より4.9-10.8倍低かった。追加接種群は重症化率も低く、主解析と副次解析の重症化率は、60歳以上ではそれぞれ17.9倍と6.5倍低く、40-59歳では21.7倍と3.7倍低かった。60歳以上の死亡率は、主解析で14.7倍、副次解析では4.9倍低かった。