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痩せてるのに血圧が高いのはなぜ? 肥満以外の高血圧の原因を解説


高血圧というと、どうしても肥満の人や太っている人の病気というイメージを持つ方が多いかもしれません。


しかし、実際には痩せている人や太ってない人でも、血圧が高くなることは決して珍しくないのです。


今回は、体型が細くても高血圧になってしまう理由や、そこに隠れているかもしれない別の病気について、わかりやすく解説します。


■「血圧が高い=太っている」は勘違い? 意識したい背景


肥満は高血圧の大きな原因のひとつです。体重増加に伴って心臓や血管への負担が増え、血圧が上がりやすくなります。しかし、「太ってないから大丈夫」というわけではありません。


とくに私たち日本人には、痩せ型でも血圧が高くなりやすい特有の背景があります。


◎実は一番多い「塩分のとりすぎ」

まず何よりも気をつけなければならないのが「塩分のとりすぎ」です。


私たちの体は、塩分をとりすぎると血液中の塩分濃度を一定に保とうとして水分を溜め込みます。すると体内の血液量が増え、血管の壁にパンパンに強い圧力がかかって血圧が上がってしまうのです。


「食事の量は少ないし痩せてるから」と思っていても、お味噌汁や漬物、麺類のスープなどをよく飲む方は、知らず知らずのうちに塩分過多になっているかもしれません。


◎痩せ型でも油断できない生活習慣と遺伝

塩分以外にも、お酒の飲みすぎ、運動不足、タバコ、日々のストレスなどは、体型に関わらず血圧を上げる原因です。


また、高血圧には「家族の体質(遺伝要因)」も大きく関係しています。ご両親や祖父母に血圧が高い方がいる場合、遺伝的な体質を受け継いでいるだけではありません。


家庭での濃い味付けなどの生活習慣を共有していることが多く、細身であっても高血圧になりやすい傾向があります。


■体型に関係なく血圧を上げてしまう意外な病気


生活習慣や遺伝だけでなく、実は「別の病気」が原因で血圧が上がっているケースもあります。これは「二次性高血圧」と呼ばれ、生活習慣が原因の一般的な高血圧(本態性高血圧)とは違い、若い人や痩せている人にも見つかりやすいのが特徴です。


とくに、若い年代で血圧が高い場合や、急に血圧が上がってきた場合には、二次性高血圧が隠れていないか確認しましょう。


◎いびきに注意!睡眠時無呼吸症候群

痩せている人の高血圧で、見落とされがちなのが「睡眠時無呼吸症候群」です。


寝ている間に何度も呼吸が止まってしまう病気で、睡眠時無呼吸症候群は、太っている人だけの病気ではありません。


日本人では、肥満が目立たない方でもみられることがあり、放置すると高血圧の原因になることがあります。


睡眠中に呼吸が止まると体内の酸素が不足し、体が危険を感じて心臓や血管に負担をかけるため、血圧が上がり心血管の病気のリスクも高めてしまいます。


◎ホルモンのいたずら?原発性アルドステロン症

二次性高血圧の代表的な病気のひとつに「原発性アルドステロン症」があります。


これは、副腎からアルドステロンというホルモンが過剰に分泌され、体内に塩分と水分をため込みやすくなることで血圧が上がる病気です。


肥満以外の“病気が隠れている高血圧”として代表的であり、血液検査などで見つけられます。


◎飲んでいるお薬が原因になることも

普段飲んでいるお薬が原因で血圧が上がってしまう「薬剤性高血圧」というものもあります。


痛み止めや一部の漢方薬など、身近なお薬が影響することもあります。最近新しいお薬を飲み始めてから血圧が急に上がった、という場合は、念のため医師や薬剤師に相談してみてください。


■自分の本当の血圧、知っていますか?


ここまで様々な原因をお話ししてきましたが、そもそも「自分は本当に高血圧なのか」を正しく把握することも大切です。


健康診断や診察室での数値だけでは、本当の血圧の姿は見えてきません。


◎病院と家で数値が違う「白衣高血圧」と「仮面高血圧」

病院やクリニックに行くと、緊張してしまって血圧が一時的に上がることを「白衣高血圧」と呼びます。普段は正常なのに、医師や看護師の前だと高くなってしまう状態です。


逆に、病院では正常なのに、家や職場にいるときだけ血圧が高くなる「仮面高血圧」という状態もあります。仮面高血圧は発見が遅れやすいため、とくに注意が必要です。


◎お家で測る「家庭血圧」のすすめ

自分の本当の血圧を知るために大切なのが、家で毎日同じ条件で測る「家庭血圧」です。日本高血圧学会では、家庭血圧を5〜7日以上測定し、その平均で判断することがすすめられています。


家庭血圧で、上が135mmHg以上、または下が85mmHg以上であれば、高血圧と判断される目安になります。


■まとめ:痩せていても油断は禁物!気になるときは早めの受診を


「痩せてるから大丈夫」と自己判断せず、一度でも健診や家庭で血圧が高い値を指摘されたら、まずは家庭血圧を記録してみましょう。


若いのに血圧が高い、急に数値が上がった、いびきや日中の眠気がある、飲み薬の開始後に血圧が上がった、という場合は、別の病気や薬の影響が隠れていることもあります。


少しでも気になるときは、一人で悩まず早めにご相談ください。


清水ヶ岡糖尿病内科・皮フ科クリニック
医師
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