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生理がこない・不順が続く原因 実は甲状腺の病気が隠れていることも


「最近忙しかったし、ストレスのせいかな」

「もう少し様子を見よう」

そのままにしてしまう方は少なくありません。


毎月くるはずの生理がこない、あるいは周期がバラバラで安定しない。そんな時、どうしたらいいか不安になりますよね。


しかし、もし生理がこない原因が「体質」や「疲れ」ではなく、首にある「甲状腺」という臓器の病気だとしたら、生活習慣を整えるだけでは解決しません。


今回は甲状腺ホルモンと生理不順の関係について、わかりやすく解説します。


■生理がこない原因はストレスだけ?


毎月くるはずの生理がこない、あるいは予定日を過ぎても一向に気配がない…そんな時、ストレスのせいかなと片づけてしまいがちです。


たしかに女性の体は繊細で、ちょっとした環境の変化で生理周期は乱れます。


◎妊娠やストレスなど、まず考えたい生理不順の原因

生理が遅れているとき、まず頭に浮かぶのは妊娠や過度なダイエット、あるいは睡眠不足といった理由でしょう。


実際に、急激な体重の変化や精神的なプレッシャー、激しいスポーツなどはホルモンバランスを大きく乱します。


また、医学的な原因としては、卵巣の働きに問題がある多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などもよく知られています。


◎生理不順の陰に隠れている「甲状腺」のトラブルとは

「よくある理由」に心当たりがないのに生理がこない場合、注目したいのが「甲状腺ホルモン」です。


甲状腺は喉ぼとけの下にある小さな臓器で、全身のエネルギー代謝をコントロールする役割を担っています。


生理不順をきっかけに検査をしてみたら、思いがけず甲状腺の異常が見つかったというケースは決して珍しくありません。


このホルモンは女性の生殖機能とも密接に関わっているため、多すぎても少なすぎても、生理のサイクルを狂わせてしまうのです。


■生理と甲状腺が関係するのはなぜ?


なぜ一見関係なさそうな首の臓器が、なぜ生理に影響を与えるのでしょうか。その仕組みと、体からのサインを知っておくことが大切です。


◎首にある小さな臓器が、月経周期にも影響する理由

甲状腺の働きが低下すると、脳からのホルモンの指令が変化し、排卵に関わるホルモンのバランスまで乱れることがあります。その結果、排卵障害や生理不順につながってしまうのです。


「生理不順を改善したい」と思ったとき、サプリメントや漢方を試す方も多いですが、大切なのは生理不順の治し方は原因によって全く異なるということ。


甲状腺の状態を放置したままでは、いくら生活のリズムを整えても、生理は元に戻らないのです。


◎だるさ・むくみ・動悸…生理以外のサインにも注意

甲状腺の異常には、ホルモンが足りなくなる「低下症」と、出すぎる「亢進症(こうしんしょう)」があります。生理不順以外にも、以下のような特有のサインが現れやすくなります。


  • 低下症でみられやすい変化: だるさ、むくみ、寒がり、体重増加

  • 亢進症でみられやすい変化: 動悸、手の震え、汗が多い、体重減少


こうした生理以外の不調は、単なる疲れではなく、甲状腺からのSOSである可能性が高いのです。


■生理不順の改善・治し方は?病院を受診する目安と検査


「いつかくるだろう」と様子を見ているうちに、数ヶ月が経ってしまうこともあるかもしれません。


しかし、正しく改善させるためには、適切なタイミングで専門家のチェックを受けることが近道です。


◎3ヶ月以上こない、ほかの不調があるなら病院へ

妊娠していないのに生理がこない状態が3ヶ月以上続く場合は、自己判断で様子を見続けず、早めに病院を受診することが大切です。


生理不順を放置すると、将来の妊娠への影響だけでなく、骨がもろくなったり体調全体の悪化につながったりすることもあります。


先ほど挙げた「だるさ」や「動悸」といった症状に心当たりがある、あるいは首の付け根に腫れを感じる場合は、早めの相談が安心です。


◎治し方の第一歩は「採血」で原因を特定すること

「病院に行くと何をされるかわからなくて不安」という方もいるかもしれません。ただし、甲状腺の状態を調べるのは、実はとてもシンプルです。


基本的には「採血」でホルモンの数値を測るだけです。血液検査で、甲状腺刺激ホルモン(TSH)や実際のホルモン量を確認すれば、今の不調が甲状腺によるものかどうかがすぐにわかります。


■生理不順の原因はひとつじゃない。甲状腺も一度チェックを


生理がこないという症状は、体からの大切なメッセージです。血液検査をしてみないと気づけないものもあります。


自己流の治し方に頼る前に、まずは「何が原因なのか」を正しく知ることが、改善への一番の近道です。


生理がこないことに加えて、だるさや動悸、体重の変化など気になるサインがあるなら、一人で悩まずにぜひ一度ご相談ください。モヤモヤした不安は、受診して早めにスッキリさせましょう。


清水ヶ岡糖尿病内科・皮フ科クリニック
医師
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