
毎月の生理、「もしかして他の人より期間が長い?」「血の量が多くて、とにかくつらい…」と悩んでいませんか?
生理が長い人や量が多い人は、「昔からそういう体質だから」「お母さんもそうだったから」と、我慢してやり過ごしてしまいがちです。しかし、実は何らかの病気が隠れていることがあります。
婦人科系の病気はもちろんですが、意外なことに「甲状腺」という臓器の不調が、生理に影響していることがあります。毎月の憂うつな症状に隠された原因と、そのサインについて見ていきましょう。
目次
■「これって普通?」生理が長い・量が多いときに確認したいこと
人と比べる機会がほとんどない生理の話題。自分が「量が多い」「期間が長い」状態なのかどうか、自分だけで判断するのはとても難しいですよね。まずは、受診の目安となる基準をチェックしてみましょう。
◎生理が8日以上続くなら、原因を見ておきたい
正常な生理の期間は、一般的に3日〜7日程度です。もし、出血が8日以上ダラダラと続くようであれば、医学的には「過長月経(かちょうげっけい)」と呼ばれ、何らかの原因が隠れているサインと考えられます。
◎量が多いかどうかは、ナプキンの減り方や血の塊が目安に
経血(生理の血)の量には個人差がありますが、以下のような状態があれば「過多月経(かたげっけい)」かもしれません。
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・昼間でも、夜用の大きなナプキンが1〜2時間しかもたない
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・レバーのような、親指大以上の大きな血の塊がゴロッと出る
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・経血モレが心配で、仕事や学校など日常生活に支障が出ている
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・健康診断で「貧血」を指摘された、または立ちくらみやめまいがする
これらに当てはまる場合は、ただの体質ではなく、体が発しているSOSかもしれないのです。
■生理が長い・量が多い原因は?考えられる代表的な原因
「生理が長い」「量が多い」という症状がある場合、子宮や卵巣といった婦人科系のトラブルが原因となっているケースが多く見られます。決して「自分はこういう体質だから」と決めつけないことが大切です。
生理の量が増える代表的な原因として、子宮にこぶのような良性の腫瘍ができる「子宮筋腫」や、子宮の筋肉が厚く硬くなる「子宮腺筋症」、子宮内にポリープができる「子宮内膜ポリープ」など、婦人科疾患が挙げられます。
これらは珍しい病気ではありません。多くの女性が経験するものです。ただし、放置すると貧血が進んだり、原因によっては妊娠に影響することもあるため、早めに原因を知ることが大切です。
■婦人科だけじゃない?「甲状腺」が引き起こす生理のトラブル
生理の異常と聞くと、子宮や卵巣の問題を真っ先に思い浮かべるかもしれません。しかし、実は首の付け根にある「甲状腺(こうじょうせん)」という臓器の働きが悪くなることで、生理が長くなったり量が増えたりすることがあります。
◎甲状腺ホルモンが不足すると、生理が長い・量が多いことがある
甲状腺は、全身の代謝をコントロールする「甲状腺ホルモン」を作っている大切な臓器です。このホルモンの分泌が不足してしまう病気を「甲状腺機能低下症(代表的なものに橋本病など)」と呼びます。
甲状腺ホルモンが足りなくなると、体の様々な機能が低下し、月経不順や過多月経(生理の量が多い)、過長月経(生理が長い)といった症状が起こりやすくなります。
※ちなみに、逆に甲状腺ホルモンが出過ぎてしまう「甲状腺機能亢進症」の場合は、生理がなかなか来なくなったり、量が極端に減ったりする傾向があります。
◎生理の悩み以外にこんな不調はありませんか?
甲状腺機能低下症が原因の場合、生理の異常だけでなく、全身に以下のような症状が現れることが多いのが特徴です。
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・夏でも手足が冷たい、極端な冷え性
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・顔や手足がいつもむくんでいる
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・食べる量は変わらないのに、体重が増加する
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・便秘になりやすい
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・とにかく毎日だるい、疲れがとれない
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・肌が乾燥する、髪の毛が抜けやすい
「生理の量が多くて長い」ことに加えて、これらの「冷え」「むくみ」「だるさ」などが重なっている場合は、子宮だけでなく甲状腺の病気も疑われます。
■生理が長い人・量が多い人は何科を受診する?
「もしかして病気かもしれない」と不安になったとき、一番の改善策は早めに医療機関に相談することです。原因を正しく見つけることが、適切な治し方につながります。
◎まずは婦人科で原因を確認するのが基本
生理が長い・量が多い背景には、子宮の病気だけでなく、排卵の異常やホルモンの異常など、さまざまな原因があります。まずは婦人科で原因を確認することが大切です。
子宮筋腫などが原因であれば、お薬で出血をコントロールしたり、必要に応じて手術を検討したりと、ライフスタイルに合わせた治療法があります。
◎婦人科で異常がないときは、内科や内分泌内科の相談も
もし婦人科で「子宮や卵巣には異常がない」と言われた場合や、先ほどの「冷えやだるさ、むくみ」などの症状が強く出ている場合は、内科や内分泌内科(甲状腺の専門医)の受診も検討してみてください。
甲状腺の病気は、簡単な血液検査でホルモンの数値を調べることで発見することが可能です。甲状腺機能低下症であれば、足りないホルモンをお薬で補うことで、生理のトラブルや全身のだるさなどの改善が期待できます。
■まとめ|つらい生理の悩み、一人で抱え込まずに受診を
生理が長い、量が多いといった症状は、決して「いつものこと」「体質だから仕方ない」と我慢するものではありません。原因に合わせた正しいアプローチをすることで、生活の質は大きく改善する可能性があります。
まずは医師に相談して、ご自身の体を大切にケアしてあげてください。甲状腺が原因かもと思ったら、まずは検査だけでも受けてみませんか?

