「コレステロールが高いまま良くならない…」脂質異常症が改善しないのは甲状腺が原因?

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「コレステロールが高いまま良くならない…」脂質異常症が改善しないのは甲状腺が原因?


健康診断で「悪玉(LDL)コレステロールが高い」と指摘され、不安になった経験はありませんか?


「食事の油ものを控えているのに…」

「毎日運動を頑張っているのに、ちっとも数値が改善しない」

と悩む方は少なくありません。


努力してもコレステロール値が下がらない場合、その原因は生活習慣ではなく「甲状腺(こうじょうせん)」という臓器にあるかもしれないのです。


この記事では、脂質異常症と甲状腺の意外な関係や、改善しない時に見逃したくないサイン、そして受けておきたい検査についてわかりやすく解説します。


■頑張っているのに…どうして数値が下がらないの?


コレステロールが高くなる理由は、決して食べ過ぎや運動不足といった生活習慣の乱れだけではありません。まずは今の状態を正しく知ることから始めましょう。


◎「悪玉コレステロールが高い」ってどんな状態?

血液検査でLDLコレステロールが140mg/dL以上と指摘された場合、「脂質異常症」として評価されることがあります。


コレステロールが高い状態は、痛みなどの自覚症状がないまま静かに進みます。しかし、そのまま放置すると血管にじわじわと負担がかかり、将来的に心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化を引き起こす原因になるため、早めの改善が大切です。


◎生活習慣だけじゃない「隠れた原因」の存在

食事制限や運動を続けても数値が改善しない場合、「続発性(ぞくはつせい)脂質異常症」という別の原因が隠れていることがあります。


これは、生活習慣ではなく、他の病気や飲んでいるお薬の影響で引き起こされる脂質異常症のことです。その原因となる病気の一つに「甲状腺機能低下症」があります。


■もしかして、甲状腺の働きが弱っているサインかも?


のど仏のすぐ下あたりにある小さな臓器が「甲状腺」です。一見すると関係なさそうですが、コレステロール値とはとても深いつながりがあります。


◎甲状腺ホルモンとコレステロールの深い関係

甲状腺は、私たちの体を元気にするための「甲状腺ホルモン」を出している大切な臓器です。


LDLコレステロールが高い原因は、食事だけとは限りません。この甲状腺ホルモンが不足して働きが弱まると、血液中のLDLコレステロールがうまく処理されず、体の外へ捨てられにくくなります。


結果として、血液の中にコレステロールが溜まり、数値が高くなってしまうのです。


◎症状がない「軽い低下」でも影響が出ます

「毎日普通に生活できているから病気ではないはず」と思うかもしれません。しかし、自分では全く症状を感じない程度の軽い甲状腺の働きの低下(潜在性甲状腺機能低下症)であっても、コレステロール値に影響することがわかっています。


症状がないため見過ごされがちですが、高コレステロール血症との関連が指摘されているため注意が必要です。


◎こんな体の不調、見逃していませんか?

コレステロールが高いことに加えて、日常の中で次のような体の不調を感じていないでしょうか。


  • ・ちゃんと寝ているのに強い疲労感がある、無気力になる

  • ・顔や足がむくみやすい

  • ・人よりひどく寒がりになった

  • ・食べる量が増えていないのに、なぜか体重が増える

  • ・便秘になりやすい


もし心当たりがある場合は、ただの疲れや年齢のせいではなく、甲状腺の働きが弱っているサインかもしれません。


■改善しないなら「甲状腺の検査」を考えてみよう


一生懸命頑張っているのにLDLコレステロール値が良くならない場合、治療方針を考えるうえでも、まず本当の原因を確認することが大切です。


◎血液検査で原因を調べることができます

甲状腺の検査は、基本的には普段の採血と同じような血液検査で調べられます。


LDLコレステロールが高い状態が続く場合、いつもの脂質検査に加えて「TSH」や「FT4」といった甲状腺機能検査を行うことで原因を確認できます。


甲状腺の働きが低下していると、TSHという数値が通常よりも高くなるため、診断の大きな手がかりです。


◎治療の前に「本当の原因」を見つける大切さ

海外の専門的なガイドラインでも、コレステロールの治療を始める前に、まずは背景に甲状腺機能低下症が隠れていないか確認することが推奨されています。


もし甲状腺の働きが落ちていることが原因と考えられる場合は、状態に応じて甲状腺ホルモンを補う治療が検討されます。働きが正常に戻った時点で、改めてコレステロール数値を評価し直すのが基本の考え方です。


■健診結果をきっかけに、自分の体と向き合おう


健康診断の結果を見て、食事制限や運動といった生活習慣の改善に取り組むことは素晴らしいことです。それでも改善しない時は、決して「自分の努力が足りないから」と自分を責める必要はありません。


甲状腺の働きが弱っていることが、数値に影響しているケースもあります。


「なかなか改善しない」「最近疲れやすくてむくむ」というお悩みがある方は自己判断で放置せず、まずはご相談ください。本当の原因を見つけることが、健康を守るための第一歩になります。


清水ヶ岡糖尿病内科・皮フ科クリニック
医師
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