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潜在的に甲状腺ホルモンが多いと骨折リスク増

こんにちは、今回は女性に多い甲状腺疾患に関する話題です。甲状腺ホルモン(FT3、FT4)が正常値でもTSH(甲状腺刺激ホルモン)が基準値より低い場合を潜在性甲状腺機能亢進症(潜在的に甲状腺ホルモンが多い状態)といいます。潜在性甲状腺機能亢進症は骨が脆くなりやすいことは知られていましたが、今回の文献によると実際、骨折のリスクが増えてしまうことが明らかとなっています。自覚症状がなくても甲状腺機能異常があればしっかり治療介入する意義がありそうです。

Subclinical Thyroid Dysfunction and Fracture Risk A Meta-analysis.
Blum MR,et al. JAMA. 2015 May 26;313(20):2055-65.

 潜在性甲状腺機能障害と骨折の関連を、前向きコホート研究13件(参加者約7万人)のメタ解析で検証。機能正常者に対する潜在性甲状腺機能亢進症の骨折ハザード比は股関節1.36、全骨折1.28、非脊椎1.16、脊椎1.51だった。特に甲状腺刺激ホルモン低値(0.10mIU/L未満)、内因性潜在性甲状腺亢進症が骨折リスク増加と関連した。