ブログ blog

糖尿病と心血管疾患の併存で余命短縮

こんにちは、糖尿病は動脈硬化の危険因子で心筋梗塞や脳卒中発症のリスクを高めます。いったんそれらの合併症を発症すると日常生活に大きな支障を伴うことが多いですが、今回の文献は糖尿病に加え心血管疾患を合併するとさらに余命が短縮するとの報告をしています。糖尿病は自覚症状がないことが多いですが日頃の血糖管理やその他の代謝異常(高血圧や脂質異常症)などをうまくコントロールしていくことが重要です。

Association of Cardiometabolic Multimorbidity With Mortality.
Angelantonio E Di  et al.  JAMA. 2015 Jul 7;314(1):52-60.

Emerging Risk Factors Collaborationのデータを基に、心血管代謝障害の重複罹患による余命への影響を推定した。糖尿病、脳卒中、心筋梗塞の既往がある患者では、いずれもない場合と比較して、全死因死亡リスク(ハザード比)がいずれか1疾患で1.9~2.1、2疾患で3.5~3.8、3疾患で6.9と高くなっていた。60歳時に2疾患の既往がある場合は余命が12年短縮、3疾患の既往がある場合は15年短縮していた。