Associations between statins and adverse events in primary prevention of cardiovascular disease: systematic review with pairwise, network, and dose-response meta-analyses.
Cai T, et al. BMJ. 2021; 374: n1537.
心血管疾患の1次予防で見られるスタチンと有害事象の関連性を系統的レビューとメタ解析で検討。心血管疾患歴のない成人でスタチン投与の有無やスタチンの種類または投与量別に比較した無作為化比較試験(62試験、12万456例、平均追跡調査期間3.9年)を組み入れ、よく見られる有害事象を評価した。
その結果、スタチンで自己報告による筋症状(21試験、オッズ比1.06、95%CI 1.01-1.13、絶対リスク差15、95%CI 1-29)、肝機能障害(21試験、同1.33、1.12-1.58、8、3-14)、腎機能不全(8試験、同1.14、1.01-1.28、12、1-24)、眼症状(6試験、同1.23、1.04-1.47、14、2-29)のリスクが上昇したが、臨床的に確認された筋疾患や糖尿病のリスクは上昇しなかった。このようなリスクが、主要心血管イベントのリスク低下を上回ることはなかった。アトルバスタチン、lovastatin、ロスバスタチンにはそれぞれ一部の有害事象との関連が認められたが、スタチンの種類による有意差はほとんどなかった。アトルバスタチンが肝機能障害に及ぼす影響は、Emaxで用量反応関係が認められたが、他のスタチンと副作用の用量反応関係については結論が出なかった。