Diagnostic accuracy of rapid antigen tests in asymptomatic and presymptomatic close contacts of individuals with confirmed SARS-CoV-2 infection: cross sectional study.
Schuit E, et al. BMJ. 2021; 374: n1676.
オランダで、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)迅速抗原検査2種(Beckton Dickinson社のVeritor System、Roche Diagnostics社のBiosensor)の診断精度を前向き横断研究で評価。感染者との接触後5日目に検査を実施した無症状および発症前の16歳以上の濃厚接触者4274例を対象に、両検査の感度、特異度、陽性的中率、陰性的中率を、RT-PCR検査を参照標準として評価した。RT-PCR検査陽性者の95%がウイルス培養陽性となるウイルス量カットオフ値(SARS-CoV-2 E遺伝子5.2 log10コピー/mL以上)を感染性の代用とした。
Veritor Systemを用いた2678例では、233例(8.7%)がRT-PCR陽性で、そのうち149例が迅速抗原検査も陽性だった(感度63.9%)。Biosensorを用いた1596例では、132例(8.3%)がRT-PCR陽性で、そのうち83例が迅速抗原検査でも陽性だった(同62.9%)。検体採取時に症状がなかった人での感度は、Veritor System 58.7%、Biosensor 59.4%、発症者での感度はそれぞれ84.2%、73.3%だった。感染性に関してウイルス量カットオフ値を適用した場合、全体の感度はVeritor System 90.1%、Biosensor 86.8%、終始症状がなかった人での感度は、それぞれ88.1%、85.1%だった。いずれの解析でも、両迅速抗原検査の特異度は99%以上、陽性適中率は90%以上、陰性適中率は95%以上だった。