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デルタ株に対するファイザー製ワクチンの有効性は88%

こんにちは、デルタ株が猛威を振るう中、海外ではワクチンの3回目接種が実施され始めていますが、本日の文献ではデルタ株に対するワクチンの1回目および2回目接種での有効性をファイザー製とアストラゼネカ製ワクチンで比較検討しています。どちらも単回接種では有効性に乏しいですが、2回目接種で有効性が増加、ただしファイザー製の方がより効果が高いことが示されています。日本国内でも3回目接種の議論が出始めていますが、まずはワクチン接種対象者に2回接種をしっかりおこなうことが重要と思われます。当院はファイザー社製ワクチンを採用する基本型接種施設です。まだ接種を終えていない方は当院のホームページのネット予約(https://shimizugaoka.mdja.jp/)もしくは直接クリニックの窓口にお越しいただき予約を承りますので宜しくお願い致します。

Effectiveness of Covid-19 Vaccines against the B.1.617.2 (Delta) Variant. 
Lopez Bernal J, et al.  N Engl J Med. 2021 Jul 21. 

 英国の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者データを用いて、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のB.1.617.2(デルタ変異株)に対するワクチン接種[BNT162b2(ファイザー社製)またはChAdOx1 nCoV-19(アストラゼネカ社製)]の有効性を症例対照研究で推定。優勢株(B.1.1.7またはアルファ変異株)に対する有効性と比較した。

 その結果、ワクチン単回接種後の有効性は、デルタ変異株保有者(30.7%、95%CI 25.2-35.7)の方がアルファ変異株保有者(48.7%、同45.5-51.7)よりも顕著に低く、この結果は両ワクチンでほぼ同じだった。2回接種時の有効性は、BNT162b2ワクチンでは、アルファ変異株93.7%(同91.6-95.3)、デルタ変異株88.0%(同85.3-90.1)、ChAdOx1 nCoV-19ワクチンでは、アルファ変異株74.5%(同68.4-79.4)、デルタ変異株67.0%(同61.3-71.8)だった。