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肥満がコロナ感染症に及ぼす影響は男性で大きい

こんにちは、本日もコロナ感染症に関する文献を紹介します。肥満症がコロナ感染症の重症化のリスクであることは知られていましたが、その影響は男性の方が大きいという内容です。

Sex-specific impact of severe obesity in the outcomes of hospitalized patients with COVID-19: a large retrospective study from the Bronx, New York.
Guerson-Gil A, et al.  Eur J Clin Microbiol Infect Dis. 2021 May 6.

 肥満度分類別の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)院内死亡率を大規模後ろ向きコホート研究で評価。第3次医療機関のCOVID-19入院患者3530例(女性1579例、年齢中央値65歳)を解析対象とした。
 その結果、BMI中央値は28.8で、コホート全体にBMIと院内死亡率との間にJ字型の関連が認められた。男性ではBMI 35-39.9群(肥満度分類II)と40以上群(同III)に院内死亡率との有意な関連が認められたが、女性では40以上群(同III)のみにこの関連が認められた。全身炎症性との関連性も評価したが、BMIとIL-6との間に有意な関連性はなかった。