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コロナワクチン、初回接種で高齢者の入院が減少

こんにちは、本日はコロナ感染症についての文献を紹介します。デルタ株が猛威を振るう前のデータですがワクチン接種を1回行うと、高齢者におけるコロナ感染の重症者が減少し入院が大幅に減少したという内容です。ここ最近の報道でも国内でも同様の状況であるといえます。

Interim findings from first-dose mass COVID-19 vaccination roll-out and COVID-19 hospital admissions in Scotland: a national prospective cohort study.
Vasileiou E, et al.   Lancet. 2021; 397: 1646-1657.

 英スコットランドで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチンBNT162b2 mRNA(ファイザー/ビオンテック社)とChAdOx1 nCoV-19(アストラゼネカ社)の大規模初回接種とCOVID-19による入院の関連性を全国前向きコホート研究で評価。940診療所の登録者540万人(人口の約99%)のワクチン接種やPCR検査、入院患者記録などをひも付けたCOVID-19-EAVE IIデータベースを用いた。
 2020年12月8日から2021年2月22日の対象期間中に計133万1993例がワクチン接種を受けた(平均年齢65.0歳)。ワクチン初回接種後28-34日目のCOVID-19による入院減少率は、BNT162b2 mRNAワクチン91%(95%CI 85-94)、ChAdOx1ワクチン88%(同75-94)だった。COVID-19入院に対する両ワクチンの効果は、80歳以上の高齢者を対象としてもほぼ同じだった(接種後28-34日目で83%、95%CI 72-89)。