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コレステロール低下薬3剤併用でLDL-Cが有意に低下

こんにちは、本日は脂質異常症に関する文献です。悪玉コレステロールのLDLコレステロールを低下させる3つの薬剤を併用した試験で有効性が示されています。スタチンとエゼチミブの配合錠はすでに上市されていますが、さらに治療に難渋する高LDL血症に対する内服治療としてこの3剤の配合錠が使用される時が来るのかもしれません。

Combination of bempedoic acid, ezetimibe, and atorvastatin in patients with hypercholesterolemia: A randomized clinical trial.
Rubino J, et al.  Atherosclerosis. 2021; 320: 122-128.

 高コレステロール血症患者63例を対象に、ベンペド酸、エゼチミブ、アトルバスタチン併用による低比重リポタンパクコレステロール(LDL-C)低下効果を第II相無作為化二重盲検プラセボ対照試験で検討。患者を3剤併用療法(43例)とプラセボ投与(20例)に割り付けた。主要評価項目は、試験開始時から6週時までのLDL-C値の変化(%)とした。
 その結果、6週時の平均LDL-C値低下率は、3剤併用療法群の方がプラセボ群よりも有意に大きかった(-63.6% vs. -3.1%、差-60.5%、95%CI -68.0%--53.0%、P<0.001)。3剤併用療法群では、患者の90%がLDL-C値が70mg/dL未満となり、95%が6週時までにLDL-C値が50%以上低下した。プラセボ群では、いずれの目標も達成した患者はいなかった。試験治療下発現有害事象の大半は、軽度ないし中等度だった。