もしかして糖尿病? 喉の渇きや体重減少など見逃されやすい症状と原因

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もしかして糖尿病? 喉の渇きや体重減少など見逃されやすい症状と原因


「最近、なんだか喉が異常に渇く」

「しっかり食べているはずなのに体重が落ちてきた」

こういった体の変化を感じることはありませんか?


これらは単なる疲れや季節のせいではなく、体の中の「糖」がうまく処理できていないサインかもしれません。


今回は、多くの方が検索される糖尿病の症状や、その背景にある原因について詳しく解説します。


■糖尿病は「甘いものの食べすぎ」だけで起こる病気ではありません


糖尿病を一言で表すと、インスリンというホルモンが十分に働かなくなることで、血液中のブドウ糖(血糖)が増えすぎ、血糖値が高い状態が続く病気です。


通常、私たちが食事から摂取した糖分は、インスリンの助けを借りて細胞に取り込まれ、エネルギーとして活用されます。


しかし、何らかの理由でインスリンが不足したり、効きが悪くなったりすると、糖が血液中に溢れかえってしまいます。


この状態を放置すると、血管がダメージを受け続け、全身にさまざまな悪影響を及ぼしてしまうのです。


■初期は無症状のことも。だからこそ体の小さな変化に注意が必要です


糖尿病は初期段階では自覚症状がほとんどないことが多く、「沈黙の病」とも呼ばれています。しかし、血糖値が高い状態が続くと、体にさまざまなサインが現れることがあります。


以下の症状に心当たりがある場合は、注意深く自分の体を見つめ直してみましょう。


◎「喉が渇く」「トイレが近い」は糖尿病のサインかもしれません

血糖値が高くなると、体は余分な糖を尿と一緒に外へ出そうとします。その際、水分も一緒に排出されるため、尿の量や回数が増えます。体の水分が失われやすくなることで、強い喉の渇きを感じ、水をたくさん飲むようになることがあります。


水分を摂っているのに喉が潤わない感覚があるときは、単なる乾燥だけが理由ではないかもしれません。


◎ちゃんと食べているのに痩せる、疲れが抜けないときは要注意

「ダイエットをしていないのに体重が減ってきた」という現象も、糖尿病でみられることがある症状です。


エネルギー源であるはずの糖を細胞がうまく取り込めなくなると、体は代わりに筋肉や脂肪を分解してエネルギーを作ろうとします。そのため、食事量は変わらないのに体重が落ちていくのです。


また、エネルギー不足により、常にだるい、疲れが抜けないといった慢性的な疲労感に襲われることもあります。


活動的な毎日を送っている方ほど「最近忙しいからかな」と片付けてしまいがちですが、理由のない体重減少とだるさは体からの重要な警告の場合があります。


◎目のかすみ・足のしびれ・傷が治りにくい症状も見逃さないで

血糖値が高い状態が長く続くと、細い血管や神経にも影響が出始めます。「目がかすむ」「足の先がピリピリとしびれる」といった感覚や、小さな傷が治りにくい、感染症にかかりやすいといった症状が現れることがあります。


これらの症状があるからといって、すぐに糖尿病と決まるわけではありません。しかし、血糖値の異常が隠れている可能性もあるため、気になる症状が続く場合や健康診断で異常を指摘された場合は、早めに医療機関で相談しましょう。


■糖尿病の原因は生活習慣だけではありません


糖尿病の原因は一つではありません。自分がどのタイプに当てはまるのか、あるいはどのようなリスクを持っているのかを知ることが、予防と早期発見の第一歩です。


◎太っていなくても糖尿病になることがあります

糖尿病の中でも多くを占めるのが「2型糖尿病」です。これは、親からの遺伝による体質的な要因に加えて、食べ過ぎ、運動不足、ストレスといった環境要因が重なることで発症します。


よく「生活習慣のせい」と責められるようなイメージがありますが、実際には太っていなくても、遺伝的なインスリン分泌能力の低さが関係して発症する方も少なくありません。


インスリンの出が悪くなることと、効きが悪くなることが複雑に絡み合っているのが特徴です。


◎若い人や妊娠中の方でも糖尿病が見つかることがあります

生活習慣とは無関係に発症するタイプもあります。「1型糖尿病」は、インスリンを作る細胞が壊れてしまい、インスリンが不足する病気です。


小児や若い世代で見つかることもありますが、成人で発症することもあります。強い口渇、多尿、体重減少などが急に現れる場合もあり、速やかな受診が必要です。


また、妊娠中に初めて見つかる「妊娠糖尿病」や、他の病気の治療薬の影響で血糖値が上がる場合もあります。このように、糖尿病の原因は人によってさまざまです。


◎健康診断で「血糖値」や「HbA1c」を指摘されたら放置しないでください

糖尿病かどうかを判断するためには、血液検査が欠かせません。検査では主に、その瞬間の状態を示す「血糖値」と、過去1〜2か月間の血糖の平均的な状態を反映する「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」という2つの数値をチェックします。


一般的には、空腹時血糖値126mg/dL以上、随時血糖値200mg/dL以上、HbA1c 6.5%以上などが、糖尿病を疑う重要な目安です。


これらは「糖尿病型」と判定される基準に含まれますが、実際の診断は、症状の有無、再検査の結果、他の検査所見などを踏まえて医師が総合的に判断します。


■症状がなくても、健診で異常があれば一度ご相談ください


糖尿病は、早く見つけて適切な対応を始めれば、合併症を防ぎながら、普段通りの生活を維持しやすくなります。


自覚症状がなくても、健康診断の結果で「再検査」や「要受診」の印がついていたら、それは放置してはいけないというサインになります。


まずは「自分の今の状態」を正しく知ることから始めてみませんか?早めの相談が、あなたの未来の健康を守ることにつながります。



清水ヶ岡糖尿病内科・皮フ科クリニック
医師
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