ブログ blog

tirzepatideでHbA1cが有意に低下

こんにちは、本日は糖尿病に関する話題です。

 インド、日本、メキシコおよび米国の52施設で、週1回投与のデュアルGIP/GLP受容体作動薬tirzepatideの有効性と安全性を第III相無作為化試験で検討(SURPASS-1試験)。食事と運動のみではコントロール不十分な2型糖尿病で注射薬の治療歴がない患者478例(女性48%、平均年齢54.1歳、平均HbA1c 7.9%、平均BMI 31.9)を、tirzepatide 5 mg、10 mg、15 mg、プラセボに割り付けた。
 その結果、主要評価項目に規定した40週時のHbA1cの平均変化量はtirzepatide 5 mg群-1.87%、10 mg群-1.89%、15 mg群-2.07%、プラセボ群+0.04%で、プラセボとの治療差はそれぞれ-1.91%、-1.93%、-2.11%だった(いずれもP<0.0001)。プラセボ群と比べると、tirzepatide群の方がHbA1c 7.0%未満(87-92% vs. 20%)、6.5%未満(81-86% vs. 10%)、5.7%未満(31-52% vs. 1%未満)を達成した被験者の割合が多かった。tirzepatide用量依存的に体重が7.0-9.5 kgの範囲で減少した。tirzepatideで多く見られた有害事象は軽度ないし中等度の一時的な消化管イベントで、悪心(12-18%)、下痢(12-14%)、嘔吐(2-6%)などだった。重度の低血糖は報告されなかった。プラセボ群の1例が死亡した。