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糖尿病は女性の心疾患の早期発症リスクを上昇

こんにちは、糖尿病は高血圧や脂質異常症とともに動脈硬化を促進し狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患を引き起こします。今回の文献では特に糖尿病があると55歳未満においては約10倍もの冠動脈疾患のリスクを上昇させると報告しています。糖尿病の早期診断・治療はもちろん、糖尿病のある女性はより定期的に心電図等の検査を実施し冠動脈疾患の早期発見を行う必要がありそうです。

Association of Lipid, Inflammatory, and Metabolic Biomarkers With Age at Onset for Incident Coronary Heart Disease in Women. Dugani SB, et al.  JAMA Cardiol. 2021 Jan 20.

 米Women’s Health Studyに参加している心血管疾患の既往歴がない45歳以上の女性医療従事者2万8024例を対象に、女性の冠動脈疾患(CHD)早期発症の危険因子を検討。追跡期間中央値は21.4年だった。
 臨床的因子のうち、糖尿病はどの年齢でもCHD発症の調整ハザード比が最も高かった[55歳未満発症で10.71(95%CI 5.57-20.60)、75歳以上発症で3.47(95%CI 2.47-4.87)]。このほか、55歳未満で認められたCHD発症の危険因子に、メタボリックシンドローム(調整ハザード比6.09、95%CI 3.60-10.29)、高血圧(同4.58、2.76-7.60)、肥満(同4.33、2.31-8.11)、喫煙(同3.92、2.32-6.63)があった。約50種類のバイオマーカーではリポタンパク質インスリン抵抗性の標準化調整ハザード比が最も高く、55歳未満で6.40(95%CI 3.14-13.06)で、年齢とともに低下した。このほかに55歳未満のCHD発症で有意性が認められたバイオマーカーに、LDLコレステロール(調整ハザード比1.38、95%CI 1.10-1.74)、非HDLコレステロール(同1.67、1.36-2.04)、アポリポタンパク質B(同1.89、1.52-2.35)、トリグリセリド(同2.14、1.72-2.67)および炎症バイオマーカー(1.2-1.8倍)があった。発症年齢の上昇に伴い、ほとんどの危険因子およびバイオマーカーの関連性が弱くなった。